肋骨内部の空間を胸腔という
まず、胸腔から定義します。ものすごく簡単にいってしまうと
胸腔とは肋骨内部の空間である
といえます。
肋骨というのは、一種の鳥かごのようにして、空洞を取り囲んでいます。
そして、その空洞には肺、心臓といった内臓が収まっています。
ここでいう「空洞」のことを胸腔といいます。したがって、胸腔とは肺や心臓が収められている空間である、と言い換えることもできるのです。
胴体の内部の空間は、横隔膜の上下で分けることができる
このとき、胸腔は横隔膜を底面として区切られています。つまり、横隔膜より上の範囲を胸腔とよぶわけです。
したがって、横隔膜から下の範囲は、また別の呼び方をします。それが「腹腔」です。
そして胸郭とは、胸腔を取り囲む骨格構造を指す
まずここまでで、胴体の内部が、胸腔と腹腔に分けられることをご理解いただけましたでしょうか?
そこで、本題の胸郭とは何か?といいますと、
胸郭とは胸腔を取り囲む、かご状の骨格構造である。
具体的には、肋骨、胸骨、胸椎からなる。
このように、肋骨が、内部(胸腔)を保護するごのような構造をなしています。そして、肋骨の前側は胸骨によって連結されており、後ろ側は胸椎(24本ある背骨のうち、胸の裏側の範囲にある12本の骨)によって連結されています。
このような、胸腔を取り囲むかご状の骨格構造のことを胸郭といいます。